新築戸建(建売)購入での注意点を不動産会社目線で解説

黒板に書かれたチェックリストの一番上にピンクのチェックマークがついている

新築戸建(建売住宅)を購入する上での注意点については、いろいろとあると思いますが、できる限り書いていきたいと思います。

一般的に知っておいた方がいい内容を書いていきます。

全てをことを細かくこのページで掘り下げていくと膨大な文字数となるため、ここでは概略的に項目を掲載していきます。

価格関連に関する注意点

スーパーでの普段の買い物での価格ももちろん支出する上で大事なことですが、人生で最も大きな買い物となりうるであろう新築戸建購入では「桁」も変わってきます。

物件探しは、自身の予算から新築戸建の価格そのものをみた上で判断して問い合わせなどのアクションを起こしていくことになると思いますが、実は物件価格以外にも知っておくべき注意点があります。

そこでまず、価格関連の注意点についてあげていきます。

消費税が建物にかかる

ここは注意点とは言わないのですが、念のため基礎知識としてです。

みなさんがインターネットやチラシなどで目にする販売価格は全て税込価格です。

表示価格は消費税を含んでいます。

補足として、不動産は土地には消費税はかかりません。

建物のみにかかります。

手付金が契約で必要

手付金は契約時に一般的には新築戸建価格の5%~10%払います

経験上、5%とするケースが多いです。

ですが、契約によってはキリのいい200万円とか100万円などにすることも多いです。

手付金は売買価格の一部に充当されます。

契約前の土壇場で「手付金が払えない」なんてことにならないように、存在を知っておきましょう。

関連:手付金が払えないのはマズイのか!?

諸費用が2~7%かかる

新築戸建を購入するにあたって、物件価格以外に約2~7%の諸費用がかかります

下限から上限までの幅が5%と広くなっているのは、買い方や物件によって諸費用が変わるからです。

当サイト新築戸建.comでは最低でも3%諸費用を節約するための知識を解説しています。

詳しくは、新築戸建(建売)をよりお得に安く買うためのたった2つの方法を参考下さい。

設備負担金がかかる物件もある

販売図面やインターネットの物件ページなどに「別途、設備負担金500,000円と消費税を申し受けます」などと記載されていることがあります。

内容としては、「水道管とかガス管なんかを建物に引き込んだお金は別に請求します」といったような内容です。

大きい支出なので、見落としがないようにしましょう。

フラット35の適合証明書取得費用が必要かも

住宅ローンでフラット35を利用する場合です。

だいたい10万円~というイメージです。

物件によっては売主(建売会社)が事前に無償で取ってくれているケースもあります。

その場合、買主として取得費用はかかりません。

物件ごとに確認する必要がありますので、仲介会社に聞いてみましょう。

申し込み時の注意点

「住んでもいいな」と思った物件に出会うことができたら、いよいよ申し込みです。

ここで「購入申込書」というものを書いて、売主(建売業者)へ「買いたい」という意思表示をすることになります。

このあたりは仲介会社が音頭をとってやってくれます。

注意点として、下記事項をしっかり記入して、契約日までに仲介会社に取りまとめてもらいましょう。

  • 価格:価格交渉をするならここで希望を書きます。
  • 契約日:いつ契約をするのか希望日。
  • 手付金:具体的な額を記入。
  • 引渡し日(決済日):最後にお金を払う日になります。
  • 住宅ローンを使うかどうか:使う場合の借り入れ希望銀行。
  • お勤め内容:(不要の場合もあり)

これらの事項は書面で伝え、契約前に事前に取り決めて下さい

くれぐれも、契約日当日に、「えっ、引渡し日ってこんなに早いの!?」などとならないようにしなければなりません。

契約日前に仲介会社からこれらの項目についての、契約内容についての説明がない場合は要注意です。

契約での注意点

いよいよ契約。

ほとんどの人が初めての経験となると思います。

ここでの注意点をあげてみます。

手付金をおろすタイミング

手付金は契約時に現金で売主(建売会社)へ払うのが、不動産取引の慣例となっています。

申し込み~契約日までの間にお金をおろしておかなければなりません。

意外な注意点として、「ATMでは1日に50万円までしかおろせない」というものがあります。

余裕をもってスケジュールを組みましょう。

間に合わない場合は、平日の時間を削って、窓口に並べば一回で大きな金額もおろすことができます。

住宅ローン特約はついてるのが普通

ほとんどの人は住宅ローンを利用すると思います。

そこで、万が一住宅ローンが通らなかった場合には契約を白紙にしてもらわないと困ります。

消費者保護のため、不動産取引ではこのような特約を契約書に盛り込むことになっています。

この特約がないと、万が一の場合はとんでもないことになってしまいます。

例えば、4,000万円の新築戸建を契約して4,000万円の住宅ローンを利用するとします。

契約後に審査したところ、銀行から「残念ながら今回のご融資はできません」と告げられたとします。

そう言われたとしても、売主に4,000万円を払わないといけなくなります。

4,000万円の現金を払える人は少ないはずです。

こういったことにならないように、契約書には「いついつまでに〇〇万円の住宅ローン審査の承認を取ってください」と記載するのです。

このことを、「ローン特約」「融資特約」などと読んだりします。

この特約は、住宅ローンを利用する場合は必ずついてくるという認識で大丈夫です。

引渡し日(決済日)は買主にも売主にも重要

最後の締めくくりとなる引き渡し日は契約するうえで非常に重要です。

契約書では日付が記載されます。

例えば「10月30日」といったように。

この場合は、「10月30日まで」ということになります。

前倒しすることは可能ということです。

買主であるあなたにとっては、その日から不動産が自分のものになり、引っ越しも可能になります。

引っ越しに向けての準備はやることが盛りだくさん。

引渡し日を基準に考えてスケジュールを組むことになります。

 

また、この日にあなたの自己資金、頭金を売主に払うことにもなります。

売主(建売会社)にとってもまた重要な日になります。

その日に手付金以外の残代金(物件価格の残りのお金)を受け取る日になるからです。

こういったことから、あなたにとっても売主にとっても引渡し日(決済日)の取り決めは重要項目です。

建築中の物件の注意点

本来なら、新築戸建が完成したところを実際にみて納得して購入したいところですが、新築マンションと同じように完成前に売れてしまうことも多いのが現実です。

そのため、建築中の段階で契約するといったことはもはや普通のことです。

そこでの注意点をあげてみます。

その家具は入りますか?

新しく新居に向けて家具を新調する場合は寸法を測って購入するかもしれません。

しかし、今の家具で持っていく物も多いはずです。

その中で特に、「入らなかった」となる危険が多いのが、

  • ベット
  • 冷蔵庫

この2つに関しては、空間そのものの寸法というより、搬入できるかどうかについても確認しておいて下さい。

階段を上がっていけない場合は窓からの搬入となります。

しかし、窓から搬入できないケースもあります。

事前に引っ越し業者に見積もりと同時に確認しておいたほうが無難です。

ドア・コンセント・照明スイッチについて

これらについて、家具を配置した時に影響はないでしょうか?

  • ベッドを置いたら、ドアが半分しか開かない
  • コンセントが1つ隠れて使えない
  • 棚を置いたら、照明スイッチが隠れてしまう

などなど、意外な注意点です。

生活する上で、特にコンセント位置についての失敗はあるあるなので、建築中の物件を購入する時は図面でしっかり位置を確認しておきましょう。

天井高さは予想より低い部分がないか?

特に東京などに多い13~20坪ほどの土地に建つ3階建の新築に多いのですが、3階部分の部屋の天井がかなり傾斜が強く低くなっている場合が多いです。

これは斜線規制という建築制限による影響です。

なかには部屋半分が屋根傾斜の影響で斜めになり、その部分の空間を利用したクローゼットの高さが膝上くらいまでしかないような作りの場合もあります。

また、クローゼット内部の奥行が傾斜の影響で上の方が狭く、下の方に向かって広くなることもよくあります。

そのため、上の方はハンガーに洋服をかけるとなると奥行が足りないので、だいぶ下の方にハンガーパイプがある場合も多いです。

そういった場合、ロングコートがかけられなかったり、洋服をかけると下に衣装ケースを置くスペースがないなどは十分ありえる話です。

 

とにかく、屋根の傾斜によって想像よりだいぶ室内空間が狭かったということにならないようにしなければなりません。

予防策として、図面での確認

図面は断面図というものをみて一番低いところも確認しておきましょう。

建築中でも空間がある程度できあがっている状況であれば、実際に室内空間を確認しておきましょう。

また、天井の高さやクローゼットの広さについては建売会社の設計担当者などに説明してもらった方がいいです。

仲介会社に頼めばそういったプレゼンテーションの場に連れて行ってくれるはずです。

【注意】付属していない4つのもの

絶対に知っておきましょう

全て揃えると、けっこうな出費になります。

資金計画の中にも組み込んでおかなければなりません。

1.エアコン

リビング、各部屋と台数分の金額となります。

特に、最近の新築戸建の間取りではリビングを広めにとる傾向があるので、通常の100ボルトではなく200ボルトの仕様にする必要が出てくることが大半です。

当然、200ボルトのエアコンの方が本体価格は高くなります。

2.カーテンレール

意外と見落としてしまう注意点です。

カーテンレールはいろいろなタイプのものがあり、趣味趣向が人によって別れます。

さらに、取り付けのさいに壁に打ち込んで穴をあける必要があります。

別のカーテンレールに取り替えたい人にとっては、邪魔な穴になるリスクが出てきてしまいます。

主にこんな理由もあり、新築戸建分譲ではカーテンレールを取り付けていません(モデルルームにしている新築戸建では付属していることもあり)。

3.メイン照明

こちらもカーテンレール同様、趣味趣向が人によって別れるものです。

そのため新築戸建分譲では、スポットライト(ダウンライト)はついていて、メインとなるシーリングに取りつける照明はついていません。

一般的に購入が想定されるのは、

  • ダイニング
  • リビング
  • キッチン
  • 各部屋

このあたりになるはずです。

検討中の新築戸建の電気位置の確認もお忘れなく。

4.TVアンテナ

地域によって、jcomなどのように直接電線を走るTV線から引き込めるような場合は必要ないかもしれません。

引っ越してから「TVアンテナがないなんて知らなかった」という話も聞きますので、事前にTV視聴条件についての確認をしておくのも1つの注意点と言えます。

引き渡し前の現地立会いでの注意点

引き渡しの前に現地での立合いというものがあります。

建売会社とあなた、仲介会社が現地に集まり、土地の境界と建物の最終確認をします。

ここでの注意点をあげていきます。

隣地との境界確認

これは新築戸建以外での不動産取引でも重要です。

自分の土地がどこからどこまでなのか、売主はあなたへ明示しなければなりません

お隣と道路との境界には矢印プレートなどのポイントが打ってあります。

しっかり自分の目で確認して下さい。

建物のキズも最終チェック

新築戸建は人が作ったものなので完璧ではありません。

さらに、販売活動や内見にきた人たちも出入りしていた建物なので、当然キズはあります。

このキズなどは必ずこの引き渡し前の立合いで確認するようにして下さい。

引っ越してから「キズがあるので直して下さい」は通用しないので注意点として覚えておいて下さい。

補足:ちゃんとした建物で間違いないか?

建築基準法という確かなルールのもと、売主(建売会社)も各市区町村へ申請を出して建てています。

建てている途中段階でも、基礎工事、上棟後、完成後としっかりと検査を受け合格した建物です。

また、現在の新築戸建は保険に入ることが義務化されています。

JIOまもりすまい保険という名前が最もメジャーです(ここでは長くなるので詳細は省きます)。

この保険加入のための検査も、決められた工程でおこなわれています(当然、いい加減な建物には保険会社も保険を出せませんので)。

こういったことから、新築戸建は1つの商品化されたものと呼ぶことができます。

現在はかなり安心して購入できる環境であると言えるでしょう。

住宅ローンの契約は平日も多いので注意

新築戸建を購入されるほとんどの人は平日の日中は働いていると思います。

それは銀行もまたしかりです。

住宅ローンを借りるには銀行と契約しなければなりません。

この契約を金銭消費貸借契約(きんせんしょうひたいしゃくけいやく)と呼びます。

それにあたり、ほとんどの銀行では平日にお客さんに来店してもらいます。

なかには土曜日・日曜日の対応が可能な銀行もあります。

事前に銀行に確認しておきましょう。

会社で半休など取る必要があるかもしれません。

最近では、インターネット系の銀行も住宅ローンを行っております。

こういった銀行では書類郵送のやり取りで住宅ローンの契約が完結するのが一般的です。

ここはインターネット系銀行のメリットの一つと言えます。

※2020年11月現在、こらからは電子契約へと時代がシフトしていきそうです。

この場合は、店舗へ行く必要もなくなります。

住宅ローンを借りる人にとっては、この電子契約は収入印紙代も節約できたりとメリット大であることは間違いありません。

今後のさらなるシステム整備に期待したいところです。

引渡し(決済)での注意点

準備が整ったたらいよいよ引渡し日です。

決済日と呼んだりもします。

売主(建売会社)と日程を調整して日程を取り決めます。

このあたりも、仲介会社が音頭をとって調整してくれます。

最後の引渡し日での注意点をあげてみます。

自己資金を準備しておく

引渡し日当日までに、住宅ローンで借りない分に該当する自己資金を用意しておく必要があります。

契約時に払った手付金を除いた分だけで大丈夫です。

例えば、新築戸建4,000万円+諸費用120万円=合計4,120万円だとします。

このうちの120万円は自己資金で出し、4,000万円の住宅ローンを借りる予定。

そして、契約時には200万円の手付金を払っている。

その場合の必要となる自己資金の計算式は、

新築戸建4,000万円+諸費用120万円‐手付金200万円‐借入住宅ローン4,000万円=必要自己資金‐80万円

この場合はマイナスなのでややこしいですが、当日は自己資金を用意する必要はありません

自己資金に関しては、この例のように当日はいらないのか、あるいは〇〇万円必要など、しっかり事前に把握しておきましょう。

計算を自分で出せないと思いますので、仲介会社にしっかり書面で内訳をもらっておいて下さい。

当日に自己資金が足りないとなると、みなさんでパニックになることは間違いなしです(私は今まで経験はありません)。

建物サポートの連絡先を確認

引渡し日当日に、売主(建売会社)から鍵をもらいます。

そして、この日から不動産は自分のものになります。

今後引っ越して生活すると、建物に何らかの不具合が見つかるかもしれません。

今後のメンテナンスや緊急時の連絡先をしっかり確認しておきましょう。

引っ越し後も連絡先の書類は家族でわかるところに置いておいたほうがいいでしょう。

エアコン・カーテンレールなど取り付けも可能に

この引渡し日から建物も土地も自分のものになるので、何か手を加えてもよくなります。

逆に言えば、付属していない、エアコン、カーテンレール、照明、TVアンテナなどはこの日まで取り付けできません

このことは意外に知らない人も多いので、取り付け予定を組むさいは、念のためご注意ください。

引渡し日延長は難しい

時々、買主自身の都合や、住宅ローンの実行の関係で引渡し日をもっと遅らせたいという要望が出ることがあります。

しかし、これは原則できないと考えておきましょう。

最初に契約書でも取り決められた期日です。

買主の一方的理由で延長することは基本的に不可です。

大人の約束である引渡し日はしっかり守るという認識でいましょう。

 

まとめ

長くなりましたが、新築戸建を購入する上での基本的な注意点をざっとあげてみました。

実際は細かく言うとまだまだあるかもしれませんが、ひとまずこの辺りは抑えておきたいところです。

読んで頂いてわかると思いますが、これらの注意点は新築戸建購入前に知っておくべきです。

契約するにあたり知っておくべきことも多いからです。

新築戸建を購入する際は契約後からもやることが多いです。

そこでもしっかり注意点についてフィードバックしながら引渡し日まで進めていって下さい。

そのあたりは仲介会社と協力していき、さらにご夫婦でも協力してこなしていきましょう。